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【書評】嫌われる勇気

こんにちは。今回はベストセラーの「嫌われる勇気」についてまとめていきたいと思います。嫌われる勇気とは、自己啓発の父、アルフレッド・アドラーが提唱したアドラー心理学を解説したものです。168万部をこえる世界的に人気の本です。

概要

多くの人々が悩んでいる
・人に目を気にしてしまう
・劣等感が消えない
・幸福になれない
という悩みにに対してわかりやすく解決策を述べています。

アドラーが提唱する原則

1.承認欲求を捨てること

親に認められたいから勉強を頑張る、他人に認められたいから名門大学や大企業に入る等はすべてほかの人に認めてほしいという”承認欲求”です。しかし、アドラーはこの承認欲求を危険とみなしています。というのも、承認欲求に支配され、人の評価でしかうれしさが実感できなくなった人はいつしか他人に認めてもらう事だけが人生のゴールになってしまいます。
 怒られたくないから宿題をやる、すごいといわれたいから有名大学や大企業にはいることを目指しもっとひどくなると、人の目が気になって自分の言動についても自信がなくなってしまうという現象に陥ります。人の期待に沿う事だけにこたえる人生は、自分らしさや個性が欠落し単調でつまらない人になってしまいます。自分の本当にしたいことは何なのかという事さえも分からなくなってしまいます。

 さて、ここで大事なのは、上記のような「こんな人であるべき」だというような生き方は他社の期待を満たすためだけに生きているのであって、自分の人生は生きていません。

Q.「承認欲求をなくすことは可能か?」

A. 「課題の分離」が必要。これは多くの人が実践していることで、自分の課題と他社の課題を明確に区別することで他社の課題の領域には踏み込まないというものです。ここでいう自分の課題とは、「自分の信じる道を進む事」でそこに他人がどのような評価を下すのか、承認してくれるかどうかという点は他者の課題である、自分の課題ではありません。
例えば、あなたが今所属している大学や会社を辞めて起業したいと思った時、最終的に決断するのは自分自身です。もちろん、あなたの親は「今の安定している生活を捨てるのか」、「失敗したらどうするんだ」という事でしょう。しかしその決断を下すのは自分で、それでこそ自分らしさが伴ってくるのではないでしょうか。ここぞというときに判断を下すのは自分の課題で、他人の意見については他人の課題です。それを取り入れるかどうかは自分自身です。
 このように、まずは目の前の自分の課題に集中することが大切であり、それをもってして、他人の意見に振り回されない人の目を気にしない人格形成ができるのです。

2. 人生が競争でないことを理解する

多くの人にとって人間関係は先輩後輩、立場の上下などが存在します。私は同期の彼よりいい大学に入った、いい会社に入ったなどをすごく気にする人は周りにいませんか。このような人にとって、社会的に上の立場にいることは安心であり、人より下にいることは恐怖になります。そして、競争は常に勝者と敗者を生みます。それが資本主義の原則ではありますが。ある彼は自分よりいい大学、いい会社にいる。とある彼は自分より楽しそうな人生を過ごしているなどいつしか他社に対して”劣等感”を感じるようになります。逆に勝者側にいる人からすれば他人よりより高い立場にいることは「優越感」であり、そうすると周りの人間はみな勝たなければいけない「敵」になってしまいます。よく人の幸せを素直に喜べない人がいますが、その人は「他人の成功」=「自分の負け」というような思考に陥っています。このような関係は表面上でよい人間関係を築いていても実質上は「敵」です。その状況で自分のみが成功しても幸せになることはありません。待っているのは孤独だけです。
Q.「他者に勝ちたいという思いがモチベーションにつながるのでは?」
A.「目立つ対象は他人ではなく理想の自分である」

確かに、他人との競争に勝つことは人間が元来からもって生まれた欲望です。縄文時代から受け継がれてきている人間の本来の姿です。アドラーの言葉を紹介します。

”健全な劣等感とは「他者との比較ではなく」「理想の自分」との比較から生まれるものだ”

彼の言う通り、周りの人は倒すべき相手では決してなくともに戦う仲間です。みんな目的・目標としていることは同じなんです。これに気づくか気づかないかで人生の過ごし方が変わってきます。他者が信頼できる仲間に変わったとき、自分自身における一番の変化は「他者に貢献したい」と思うようになることです。
このようにして競争相手を間違えないことが大切です。劣等感を感じて生きている方は今一度敵はだれなのか認識してみてください。それはきっと昨日の自分、や目標を達成できていない自分であることに気付くと思います。

3.仲間に貢献する。

人間が一人で生きていくことのできない理由はコミュニティに属していることです。家族、学校、友達、会社など普段私たちは多くの人とかかわりあって生きています。私たちはその輪から外れてしまうと孤独感を味わう様になります。言い換えれば、コミュニティに属していることが人の幸福の条件です。そして、自分がそのコミュニティで価値ある存在であることを認識するのは承認欲求と他者貢献です。しかし、最初に述べたように承認欲求の先にあるのは他人の期待や評価です。なので、仲間外れにされないようにふるまうことは真の幸福とは言えません。しかし、他者貢献はどうでしょう。純粋にこの人の役に立ちたいという思いからくるものは自己の満足度を高めるものです。

心の底からのありがとうは極めてうれしいことです。以上のことをまとめると

  • 承認欲求を捨てること
  • 人生が競争でないことを理解する
  • 仲間に貢献する。

以上の三点が今回紹介した「嫌われる勇気」に書かれているアドラー心理学の概要です。しかし、ここには書けなかった良いこともたくさんあるのでこの続きはぜひ本を手に取って読んで実感してみてください。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え